生態
鳥類の中ではダチョウの次に大きい飛べない鳥です。見た目はダチョウに似ていますが、首から頭部にかけても長い羽毛が生え、足の指は3本で各々に頑強な爪があります。翼は退化し、体の大きさと比較しても非常に小さく20cm程度で、先端に1本の爪がありますが普段は羽毛に埋もれて確認できません。また、体格はオスよりメスの方が大きいのですがオスもメスも羽毛は灰褐色で、外見からオスメスを判別することは困難です。羽毛は2本が一対となった特殊な形状をしていて、羽にボリュームを付けることで保温機能を高めたり、体を大きく見せたりする説や求愛行動に役立っているという説がありますが、実のところは良く分かっていません。雑食性で主に昆虫、果実、種子、草類を食べます。普段はゆったりと歩きますが、時速50㎞で走ることもあります。雨に濡れることを気にせず、水浴びも大好きです。3～10月の繁殖期にオスは地面に枯葉や草などを敷いた簡単な巣を作り、メスはそこに550～600g程度大きさで濃緑色の卵を10～20個産みます。メスは卵を産み終わると巣を離れ、別のオスとの繁殖に備えます。その後残されたオスは42～52日間飲まず食わず、排泄もせず卵を温め、体重も2/3まで減少します。また、孵化した雛の世話も残されたオスが行います。寿命は20～30年で、基本的には温和な性格をしていますがヒトに対する興味が強かったり、逆に警戒心が強かったりと個体によって差が見られます。
IUCNレッドリスト低危険種に指定されています。
