生態
オスメスで色が違い、オスは翼と尾は白く、それ以外は黒色、メスは主に灰褐色です。現存する鳥の中でもっとも大きく空を飛ぶことはできませんが、時速50㎞で走ることができます。脚には第3趾と第4趾の2趾があり、先端には立派な爪を持ち強力な武器になります。体の大きさの割に脳は小さく40gほどですが、目は脳よりも重く60gほどであり、視力が非常によく3.5㎞も離れているものを見分けることができます。食性は草食性の強い雑食であり、草や果実などの他に昆虫なども食べます。一夫多妻制でオス1羽と複数のメスで群れを作ります。ダチョウの繁殖には特徴があり、オスが砂地を掘って巣を作り、そこに優位メスが卵を産み、優位メスの産卵後に劣位メスも同じ巣に卵を産みます。抱卵はオスと優位メスが交代で行いますが、巣の中の卵は中心に優位メスの卵、その周りに劣位メスの卵が並ぶため、外敵などからの攻撃があった際には優位メスの卵が残りやすくなっています。あまり鳴くことがないダチョウですが、成熟したオスは発情期に首を太くしながら低音で鳴きます。
IUCNレッドリスト低懸念種、ワシントン条約付属書Ⅰに指定されています。