お知らせ

2025.02.28
おしらせ

アルビノニホンリスのオス“ルビー”を展示します

里山エリアのニホンリス展示場に、アルビノニホンリスのオス“ルビー”が仲間入りし、展示を開始しましたのでお知らせします。

“ルビー”は、2024年4月に、ケガしているところを市民が発見、保護し、ZOOMOに来園しました。動物病院チームは岩手県からの依頼を受け、野生鳥獣保護に協力しており、“ルビー”もその1例です。

ZOOMOでは、飼育動物だけでなく、野生からの保護個体も、同じ命として、発信を心がけています。“ルビー”はアルビノのニホンリスであったため、また、野生のニホンリスが花などの植物を食べることが広く知られていないためか、SNSでの発信により大きな反響があり広く知られることとなりました。動物病院での治療・飼育中にも多数のマスコミに取り上げていただきました。

基本的には保護収容した野生動物は、治療が完了し、問題ない場合には、野生に復帰させるため保護された場所に放獣することとしていますが、“ルビー”は幼獣だったため、野生下で生きるすべを身につけていない可能性が高いこと、すでに症状は治まっていますが、状況によっては保護時に見られた神経症状が現れる可能性があることなど、放獣にむけて懸念されることがあったため、終生飼育を決めたものです。

このたび、広い施設での飼育、他個体との同居練習も順調に進み、広く来園する皆様にみていただけるよう、ニホンリス展示場にて展示を開始することとなりました。

ZOOMOではアルビノ個体“ルビー”を特別視せず、アルビノであっても野生動物を展示するものとして扱い、展示エリアの広いスペースで野生本来の行動(貯食や探索行動など)を促して動物福祉に配慮することとしています。

“ルビー”を展示するにあたり、より多くのお客様にアルビノという存在を実際に見て認知していただきたいと考えています。

そして、生物には様々な個体(アルビノも一例)が生まれる可能性が常にあり、それゆえ厳しい自然の中で生きていくことができること、つまり生物は常に変化(進化)しているものであるということについて考えていただくことも目的としております。

“ルビー”は県営運動公園(以下運動公園)で保護されましたが、周りは道路に囲まれており移動が困難なため、リスの移動と分布を制限する限られた環境のみでの生息となってしまうと、近親交配が繰り返されているのではないかと推測されます。

このように展示する動物たちを見ていただき、色々なことを考えていただけるようにすることで、お客様にも野生動物の本当の姿を知るきっかけ、考えるきっかけとしてもらうために、展示エリアで飼育することといたしました。

ニホンリスの展示場には多数の巣箱を設置しています。

これは、ニホンリスが休息用の巣を行動圏内に複数持っていることから巣箱の数も同様に多めに設置して自由に利用できるようにしています。

巣箱内にいる場合にはご覧いただけないこともあるかと思いますが、ご了承ください。