令和6年12月も、たくさんのご支援ありがとうございました。
12月の動物たちの診療についてお知らせいたします。
年末にかけてラマのオス“アオイ”が吐き戻しを起こしてしまったり、しばらく落ち着いていたアカカンガルーのオス“秋田君”の顔が再度腫れたりとバタバタとしていました。
また、ニホンキジのメス“きいちゃん”、トウホクノウサギのメス“No.258”、長らく治療を行っていたニホンイヌワシのオス“翁”が亡くなりました。詳しい死因については検査中です。動物が亡くなるたびにもっとできたことがあったのではないか、この段階でこうしていれば助かった、あるいはもう少し長く生きられたのではないかと考えます。残念ながら亡くなってしまった動物たちは帰ってきてくれないので、せめても同様のことを起こさないようこれからの健康管理や治療にいかしていくことを固く決意するばかりです。
動物園は皆様に動物を見て楽しんでいただく場所であるのはもちろんのこと、様々なことを学んだり、研究したりする教育・研究施設でもあります。そのため、亡くなってしまった動物もそこでおしまいではなく、見たり触ったりして学べる標本にしたり、研究のためのサンプルを採取したりと将来のための貴重な資料になります。国内のニホンイヌワシで最高齢だった“翁”も、全国にある研究機関や動物園などと協働で今後のニホンイヌワシ保全に役立てるための研究を行っていきます。
交通事故で保護されたニホンカモシカはキズの化膿は治まりつつあり、便状も比較的良さそうです。最近はイチイやイヌツゲをよく食べています。
今後も医療レベルの向上を目指していきますので、ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。