お知らせ

2022.11.29
おしらせ

動物医療費のご支援についてのご報告とお礼(令和4年10月)

たくさんのご支援をいただき、ありがとうございました。令和4年10月の動物医療費のご支援額や使途についてご報告します。

10月早々にクロサイの“ラン”を迎えることになりました。仙台の八木山動物公園から盛岡までのお引越しですが、担当飼育員と共に“ラン”を迎えに行きました。私たちの役目は安全に “ラン”を盛岡まで移送することです。緊急事態に備え麻酔薬や蘇生薬を準備し、更に八木山動物公園の獣医師の先生方にも一緒に盛岡まで来ていただきました。盛岡に到着後、少し興奮した様子でしたが、“ラン”が無事に輸送箱から出て来た時はほっとしました。

10月半ばにはライオンの“レグルス”を迎えましたが、こちらは盛岡に到着後、輸送箱の中で落ち着いてしまいなかなか出てこないというハプニングがありました。裏では、一向に動かない“レグルス”に対して麻酔をかけるかどうかの話し合いが進んでいましたが、その後無事に自ら寝室に入ってくれたため麻酔をかけることなく搬入は無事に終了しました。大型動物に麻酔をかける場合などは使用する薬も多くなりますが、いざという時のために薬は常に準備しておく必要があります。皆さんにご支援をいただくようになり、薬が足りなくなるかもという不安な状況が減り、とてもありがたく感じています。

日々の診療では、関節ケアが必要なウシの“うーたん”にヒアルロン酸などの注射をしたり、トウホクノウサギ“No.210”に麻酔をかけて足底の傷の処置をしたりしました。イノシシの“いこい”や、ホンドタヌキの“スミキチ”、“コタロウ”、ヤギの“ゆず”、“ゆい”など毎日の投薬が必要な仲間もたくさんいますが、それぞれ穏やかな日々を過ごしています。

もう一つ、うれしいニュースとしては、ツキノワグマの採血に当園では初めて成功しました。飼育担当の努力と“姫”“リオ”の協力があっての成功です。人では採血のためだけに全身麻酔をかけることはないと思いますが、動物園動物では麻酔をかけないと検査ができない場合も多く、悩ましい問題です。麻酔をかけずに採血が可能で、日頃の健康状態を把握できれば、病気の早期発見にもつながります。今回、少量ながらも血液が取れた時は急いで血液検査をしました。現在は採血後にすぐにいつでも動物病院で血液検査ができる環境があり、それも皆さんのご支援で支えられています。

これからも皆さんからの応援やご支援が動物たちに届くよう、診療を続けていきたいと思います。

動物医療費のご支援についてのご報告とお礼(R4.10)