当園では、大学生の卒論研究に協力しており、現在は岩手大学獣医学科の学生による「動物園動物における死後画像診断および生前診断の可能性」と「リス科動物における死後画像診断および生前診断の可能性」の2つをテーマに研究を進めています。
動物園動物では、血液検査や尿検査などの臨床検査のデータが少ない種類が多く、病気の確定診断や死因の特定が難しい場合があります。また、犬猫では一般的なCT検査についても、動物園動物での症例数は少なく、今後の獣医療向上のためには、臨床検査のデータの蓄積と有用性についての検証が必要です。
今回の研究では、ニホンリスの臨床検査の結果について健康個体や死亡個体を比較したり、動物公園で死亡した飼育個体のCT検査と解剖・病理組織学検査を比較したりすることで、病気の診断や死因の手がかりを探ろうとしています。